障害者の就労を推進するために
制度のご紹介 第1回
 今回は国の実施する制度の中からよく利用される制度を紹介します。
大分障害者職業センター 近藤 光徳


1.障害者雇用率
 これは全従業員に対し、一定の割合で障害者を雇用しなければならないと定めたものです。

割合はどうなっているの?
T 民間企業
 @ 一般事業主    :1.8%(56人に1人の割合)
 A 政府関係特殊法人等:2.1%(48人に1人の割合)
U 国及び地方公共団体
 @ 国及び地方公共団体:2.1%(48人に1人の割合)
 A 一定の教育委員会 :2.0%(50人に1人の割合)

実際にはどうなっているの?
 平成18年度の雇用率を見てみると・・・
 全 国:1.52%(17年度比0.03ポイント上昇)
 大分県:2.14%(17年度比0.07ポイント上昇)


2.各種助成金制度
 障害者を雇用するにあたり、作業施設や設備の改善等の経済的負担を軽減するために事業所に支給されるものです。

どのような種類があるの?
 ○障害者作業施設設置等助成金
 ○障害者福祉施設設置等助成金
 ○障害者介助等助成金
 ○職場適応援助者助成金
 ☆障害者雇用継続助成金
 ☆特定求職者雇用開発助成金    等々


3.障害者試行雇用事業(トライアル雇用)
 障害者試行雇用事業は、障害者に関する知識や雇用経験がないことから、障害者雇用をためらっている事業所に障害者を試行雇用(トライアル雇用)の形で受け入れていただき、本格的な障害者雇用に取り組むきっかけづくりを進める事業です。

○試行雇用期間
 3ヶ月(途中でも常用雇用に移行できます。)
○雇用奨励金
 試行雇用終了後に1ヶ月あたり50,000円が事業所に支給されます。
○賃金
 雇用ですので、賃金が発生します。

このほかにも35歳未満の若年者、45歳以上の中高年齢者を対象とした試行雇用(トライアル雇用)の利用も可能です。


4.職場適応訓練
 終了後雇用されることを前提に事業主に委託する訓練です。

※ 期間は重度障害者が1年間、重度以外は6ヶ月となります。
※ 訓練対象者には訓練手当が、事業所には職場適応訓練費が支給されます。

このほかにも2週間の短期職場適応訓練もあります。


次回に続きます。(全四回連載予定)