再入院を防ぎ安定へ
現在、生活訓練施設で利用者の方々と関わっていますが自立支援法に伴い、施設からサービス事業所への移行を目前とし、新たな事業を展開しなければならない状況です。今まで生活訓練施設は、 「退院はしたい、しかし単身生活や家庭復帰には自信がない」という方々を受け容れ、居室やその他の設備を利用していただき専門スタッフの援助、協力により生活障害を改善していくことを目的としてきました。
生活の中で生活技術(掃除・洗濯・料理等)の習得、一方で特定のコミュニティの中での対人関係の保ち方、金銭感覚なども身に付けていただくようお手伝いして来ました。又昼夜を問わず相談に応じ、 入院中では気付かない生活障害に対応し、日中の過ごし方や余暇時間の過ごし方を含め規則正しい生活、正しい服薬など日常生活を自身で管理できるよう支援をしてきました。
精神障がい者にとって中間施設の存在意義は、再入院を防ぎ自ら病状の安定を保てること、さらにはその先に広がる地域や社会へと自己の目標を立て、経験を自信に変えていくことだと思います。 一精神保健福祉士として利用者の生活の現場で関わっていくことの大切さ、重要性を踏まえ共にささえあいながらの毎日です。
本来の自分取り戻し地域へ
利用者のニーズを捉え、本来持っているエンパワメントを大切にしていくことを常に最優先し信頼関係を構築することが、継続して支援を行っていく秘訣だと感じています。 利用者が本来あるべき自分を取り戻し地域へ、社会へ戻られていくためには、一施設だけではなく、より多くの関係機関の協力や社会資源の活用が必要ではないかと考えております。
新たな社会資源提供システムを
私たちが、精神障がい者の方々に対してコーディネーターとして、又専門職として各機関との連携を図りながら、今後も新たな社会資源の提供システムの構築を構築することが、 本人の可能性意欲を高めていき、さらに自己決定を可能にしていくことと確信しております。新たな時代の到来に向けて、 障がい者の方々がその地域で暮らすということが当たり前で普通である社会を作っていけるよう努めたいと思います。